楽天によるFXCM買収統合から1年経ったが、何が変わったか?
こんにちは。
FXに馴染みのある方なら、去年の8月に楽天証券がFXCMジャパンを完全統合させたことをおそらく覚えていらっしゃるかもしれません。
楽天証券とFXCMジャパンの経営統合から1年が経過したわけですが、この1年でどのような変化があったのでしょうか?
FX業界の末席に身を置くものとして、気になったので少し調べてみました。
ミラートレーダーの終了
自分で取引しないで済むことから、日本ではシステムトレードがある程度市民権を得ています。
旧FXCMジャパンも「ミラートレーダー口座」を提供しており、NDD方式採用と豊富なシグナル提供を押し出し、好評を得ていました。
しかし、2015年7月24日時点で終了となったとのこと。
各国内業者がシストレに力を入れている現状では、少しもったいないのではないかと感じます。
TS口座もサービス終了
楽天証券のプレスリリースをさらに探ってみると、旧FXCMジャパンがMT4と共に2本柱として提供していたTS(Trading Station)は、2016年8月13日を以てサービス終了となったようです。
この決定は驚きです。。
(因みに、旧FXCMジャパンのMT4口座の証拠金およびポジションは、楽天証券の楽天MT4口座に移管されるようです)
Trading Stationは、FXCMオリジナルの取引プラットフォーム。
まさにFXCMの象徴のようなツールです。
「生スプレッド+取引手数料」という伝統的なNDD式ブローカーモデルでFX取引ができる、数少ない国内FX口座でした。
こうしたサービス終了の決定を見ると、結局のところ、楽天証券は”FXCMブランド”の良さを活かせていないのでは?と懐疑的になってしまいますね。
楽天証券の発表によると、TS口座の証拠金と保有中のポジションは楽天証券の楽天FX口座に移管されるとのことです。
楽天証券の楽天FX口座は約款に記載がある通り、店頭FXに当たります。
店頭FX、つまりDD方式による相対取引となるわけです。
NDD方式(のはず)のTS口座がDD方式の楽天FX口座に移管されてしまうのは、お客さんとしては受け入れられるのでしょうか。
楽天スーパーポイントとのコラボ
楽天証券と統合したことにより、楽天スーパーポイントを利用したキャンペーンが展開されています。
楽天スーパーポイントは提携サービスも多いですから、口座開設や取引増加の訴求ポイントとして効果があるのではないでしょうか。
XMポイントしかり、ポイント制度は非常に魅力的ですよね。
まとめ
楽天証券と旧FXCMジャパンが経営統合されて1年が経過しました。
楽天スーパーポイントとの連携という施策は可能性を感じますが、
・ミラートレーダー
・Trading Station
・NDD方式
という、FXCMらしさはすっかりなくなってしまったと言わざるを得ないでしょう。
楽天証券はオーストラリアのFXAsiaの買収を先日発表したばかり。
こんなにハイペースでFX業者を買収してどうするつもりなのでしょうか。
国内FXはスプレッド競争になったため”旨味”がなくなったから海外FXに打開策を求めようという打算的な考えなのでは?、と勘繰ってしまいます。
もしそうなのだとしたら、自らスプレッド競争を引き起こした、完全なる自業自得ではないでしょうか。
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